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【タイムリープ&パラレルシフト】七夕のたびに世界線を超えた男『タナバタ』5回目で妻は女優に…

七夕に5つの世界線を跳び越えた男の話――これは都市伝説史上、最も切ない記録かもしれない

以前、このYouTubeで「梯子の物語」を紹介したとき、こんなコメントをもらった。

「梯子と並ぶくらい面白い話で、『タナバタ』というのがあるよ」

気になってすぐに探したが、なかなか見つからなかった。Xでも情報を呼びかけ続けて、先日ようやく見つけた。読んでみたら、これが本当に面白かった。スレッドの中には「BTTPさん早く取り上げてよ」という声もあったので、七夕にはまだ少し早いが、今すぐ紹介したくなった。



目次

スレッドの主「タナバタさん」について

この話は2022年7月5日、5ちゃんねるのオカルト板に立てられた一つのスレッドから始まる。タイトルは「7月7日におそらくタイムスリップする」

スレを立てた男性は、かれこれ5回も「2021年7月7日から2022年7月7日までの1年間」を繰り返しているという。今年もまた7月7日が近いので、話を聞いてほしいとのことだった。この男性を、以下ではタナバタさんと呼ぶ。

スレッドの冒頭でタナバタさんはこう書いている。「信じられないだろうが、証拠があるわけでもないし、俺自身にしか分からないことだから、ただひたすら経験談を独白として書き綴っていくしかない」と。この一文だけで、この話の重さが伝わってくる。


最初の跳躍――ドライブ中の閃光

タナバタさんが最初に世界線を移動したのは、2022年7月7日のことだった。30歳のとき、奥さんと一緒にドライブしていると、夕方18時ごろ、突然空がありえないくらい眩しく輝き、強烈な光に視界を奪われた。

気がつくと、自宅のベッドで横になっていた。スマホの日付を確認すると、2021年7月7日午前7時。1年前に戻っていたのだ。最初はスマホが壊れたのかと思い、さっきまで車を運転していたはずだとぼんやり考えていた。

しかし、起き上がってすぐに決定的な異変に気づく。いつも隣で眠っているはずの奥さんの姿がない。なかなか寝起きが悪い奥さんは、いつもタナバタさんが起こすまで起きてこないのに、トイレにもいない。そしてよく見ると、ダブルベッドだったはずのものがシングルベッドに変わっていた。

慌てて奥さんの携帯に電話すると、普通に電話に出た。「どこにいるの?ベッド買い替えた?シングルになってるけど」と混乱するタナバタさんに、奥さんは「朝からどうしたの(笑)また仕事終わったら連絡するね」とあっさり電話を切ってしまった。

奥さんは、結婚する前の「彼女」という立場に戻っていたのだ。しかも最初の世界では保育士だった奥さんが、この2回目の世界ではOLになっていた。


世界を跳ぶたびに、彼女が遠くなっていく

そこからタナバタさんの旅は続く。

2回目の世界で2022年7月7日を迎え、実家でテレビを見ていると再び強烈な光に包まれた。

目覚めた3回目の世界では、輸入雑貨の販売とカフェを経営する自営業者になっていた。そして彼女は、ただの「友達」にまで降格していたのだ。この時のショックは相当なもので、明らかな記憶障害では片付けられないほどのリアルな記憶と現実のギャップに錯乱状態となり、一時期は入院までしたという。

3回目の世界の終わりは、居酒屋のトイレだった。またしても強烈な光が来た。

4回目の世界で目覚めると、バーテンダーになっていた。学生時代にバーテンダーの経験があったのでどうにかなったが、友達だったはずの彼女の行方は不明になっており、代わりに書道家の新しい彼女がいた。この世界の終わりは野球場の7回ラッキーセブンの瞬間にやってきた。

そして5回目の世界。今回は前回と同じく会社員だったが、住んでいるのは東京ではなく西日本。学歴も含めて交友関係がごっそりと変わり、高校時代のクラスメイトも全員知らない人になっていた。新しい彼女も妻もいない。

しかし驚いたことに、1回目の世界での「妻」がこの世界では東京で女優をしていたのだ。スラっとした20代後半の既婚者で、テレビの向こう側の存在になっていた。


職業も、住む場所も、世界の歴史まで変わった

タナバタさんの職業の変遷をまとめると、1回目と2回目は東京の中学校で保健体育の先生、3回目は輸入雑貨とカフェの自営業、4回目はバーテンダー、5回目と今の世界では西日本で会社員だ。

世界そのものも大きく違っていた。コロナ禍が存在しない世界もあり、東京オリンピックが予定通り2020年に開催されて空前の好景気だった世界もあった。テクノロジーも進んでいて、iPhoneは耳にイヤーカフのようなものをつけて考えるだけで操作できたという。リニアモーターカーは名古屋まで開通し、2027年か2028年までに大阪まで延伸予定、2029年には民間人の宇宙旅行も開始される予定だったそうだ。

歴史の扱いも違った。明智光秀の扱いが大きく変わっていて、織田・明智・豊臣・徳川で「四大天下人」という感じで教えられている世界もあったという。

スポーツの世界もかなり違っていた。ある世界では大谷翔平選手はバレーボール選手だったといい、「今回の世界で一番驚いたのは大谷選手がメジャーで活躍していること」と書いていた。競馬の結果もかなり変わっており、一攫千金は諦めたそうだ。どの世界でも変わらなかった大きな出来事は、新垣結衣さんと星野源さんの結婚くらいだったとのことだ。

ネット環境も違った。前の世界では5ちゃんねるが存在せず、「カメノコ」という同じようなサイトがあった。この世界の5ちゃんねるを見て「もしかしたら元の世界に戻るヒントが見つかるかもしれない」とスレを立てたのが、あのスレッドの始まりだった。


ここからが本当に怖い――「こっちのタナバタさん」という存在

タナバタさんは2022年7月7日の夜、日付が変わるギリギリまでスレの参加者とやりとりを続けていた。ところが7月8日になった途端、奇妙な書き込みをしたのだ。

実は、スレッドに書き込んでいたのは「あっちのタナバタさん」、つまり世界線を渡り歩いてきた人物だった。そして、もともとこの世界に存在していた「こっちのタナバタさん」は、2021年7月7日の朝から1年間、ずっと自分の体を乗っ取られていたというのだ。

「こっちのタナバタさん」の証言は衝撃的だ。

2021年7月7日の朝、目を覚まそうとすると体が一切動かなかった。しばらくすると自分の意思とは無関係に体が動き出し、自分は一言も発していないのに「あーやっぱりかー」と勝手に口が動いた。体が勝手にスマホを操作してLINEの履歴をチェックしては、ため息をつく。まるでVRゴーグルをつけて、他人のゲーム実況を強制的に見させられているような、強烈な違和感の中に取り残されていたという。

その後、体は勝手に部屋を荒らし始めた。机の引き出しを全部開け、本棚から卒業アルバムを開き、服を何着も広げては投げ捨てる。少し潔癖症だったこっちのタナバタさんは怒りが沸々とわいてきたが、出ない声で叫んでも届かなかった。

そして洗面台の鏡を見たあっちのタナバタさんが「この時代の俺デブじゃん」と言い放った瞬間、本当に殺意を覚えたそうだ。「デブじゃない、可愛らしいぽっちゃりだ」と弁明しているのが少し笑えるが、当事者にとっては笑えない話だ。

始業時間になっても会社に行く気配がなく、会社から電話がかかってきてやっと「あっそーか今日祝日じゃないんだ」と気づく始末。前の世界では七夕がクリスマスと同じくらいの祝日だったようだ。

ある休日の朝5時には、買ったまま履いていなかったランニングシューズで走り出したと思ったら、5分で「本当にこれ俺の体か?あり得ん。デブマジできつい」と立ち止まった。そこでさらに嫌いになったと書いている。

しかし不思議なことに、数日経つと違和感が消え、徐々に馴染んでいった。最初は視覚だけのVRのようだったものが、2、3日すると五感を完全に感じるようになり、1週間もするとあっちのタナバタさんが何を考えているかまで分かるようになったという。最終的には「乗っ取られているというより、上位互換の存在に体を使ってもらっているような感覚」になっていたそうだ。


タイムリープ現象の深い考察――「残された意識」はどうなるのか

この話がこれまでのタイムリープ系の都市伝説と決定的に違うのは、まさにここだ。

多くのタイムリープ作品では、跳んだ先の「元の自分」がどうなるかは描かれない。主人公がその体を引き継いで物語が進むだけだ。しかしこの話では、元の自分の意識がちゃんと存在していて、体の中に閉じ込められたまま1年間を過ごすという、これまで語られたことのなかった視点が記録されている。

興味深いのは、時間の経過とともに二つの意識が融合していくように見えた点だ。最初は完全に別個の存在として「体の中に閉じ込められていた」こっちのタナバタさんが、最終的には「上位互換の存在に任せているような感覚」になっていった。これはタイムリープの際に、侵入してきた意識と元の意識が時間をかけて共鳴し、一種の同調状態に入っていく可能性を示唆している。

さらに考えると、あっちのタナバタさんが消えた瞬間に「すべての記憶が流れ込んできた」という現象も非常に興味深い。これは二つの意識が1年間にわたって同じ神経回路を共有してきた結果、あっちのタナバタさんが去った後も記憶の痕跡が残っていたと解釈できる。まるでパソコンのデータが転送されて消えた後も、コピーが残っているような状態だ。

また、こっちのタナバタさんが最初に殺意を覚えるほど嫌っていたあっちのタナバタさんへの感情が、最終的には「羨望と悲しさと寂しさ」に変わっていたことも見逃せない。1年間かけて相手の記憶と感情を半ば追体験したことで、本来は赤の他人だった存在に対して深い共感と親愛の感情が芽生えていたのだ。「彼への寂しさ、悲しさ、嬉しさ、そして彼の世界への強烈な羨望が入り混じった涙だった」という一文は、この話の中で最も胸に刺さる。


二つの世界の分岐点――1950年のジュネーブで何が起きたのか

流れ込んだ記憶から、あっちの世界の全貌が明らかになった。

あっちのタナバタさんは子供のころから人気者で、部活で全国大会に行き、美人な妻がいた。コロナも世界的な機関の主導で早々に封じ込められ、2020年に東京オリンピックが開催され、2021年には埼玉で万博まで開催された。

この世界とあっちの世界の歴史の明確な分岐点は、1950年にスイスのジュネーブで起きた「世界的大事件」だったという。場所はおそらくCERN(欧州原子核研究機構)がある半径1?3キロ圏内で起きた何らかの出来事で、人的被害はほぼなかったものの、これによって世界の戦争や差別、そして宗教に対する考え方が根底から覆り、世界中が協力し合う方向へとシフトしたという。1988年にも第2回の同様の事件があった。

タナバタさんが詳細を明かさなかったのは「強固な信念を持つ宗教家などが真実を知った時に、尊厳を傷つけられたと感じて信じられないような行動を起こすのではないかと恐れたから」だそうだ。スレの参加者たちの推測を合わせると、どうも宇宙人がらみの何かである可能性が高そうだ。

なお、このチャンネルにとってとても気になる情報がある。この世界でもちょうど2026年7月に、宇宙人に関する情報開示をテーマにした「ディスクロージャー・デイ」という映画が公開される予定だ。もしかしたらこの世界でも、あっちの世界で起きたのと同じことのきっかけが近づいているのかもしれない。


タイムリープが始まった、本当の理由

あっちのタナバタさんの記憶によると、最初に世界線を跳んだ七夕の夜、奥さんと茅ヶ崎の七夕祭りから車で帰宅中に、ささいなことで口ゲンカになった。その直後に光が来て、別の世界線にいた。

スレの参加者たちが推測したのは、そのとき交通事故に遭い、タナバタさんか奥さんの身に何かあったのではないかということだ。「特別な儀式などをしたわけではなく、ただの不運な事故だったのだろう」とこっちのタナバタさんは書いている。その瞬間の強い後悔の念が、時空を彷徨うきっかけになったのかもしれない、と。

もしそうだとしたら、これは世界線を5つも越えた壮大な物語であると同時に、たった一度の口ゲンカを悔いた男の、途方もなく切ない話でもある。

あっちのタナバタさんが今ごろどの世界線にいるのかは誰にもわからない。でも、あの奥さんと幸せに暮らしていることを、心から願っている。


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