●「夢で未来を予測できる?」(予知夢の科学的な研究)

2019/3/7

 

予知夢イメージ

「予知夢」・・・つまり夢で見た出来事が将来起こるという現象は、現代では非科学的だとされている。

 

だがこれを真剣に研究している科学者がいる。

 

米イリノイ州の名門ノースウェスタン大学の神経科学者、ジュリア・モスブリッジ博士は、過去32年間に発表された26件の将来予測実験を分析し、人間の生理学で将来を予測することが可能かどうかを調べた結果、将来の重要な出来事の前に人体が変化することが明らかになったという。

 

●神経科学者は夢が未来を予測できると主張する

2019/2/26 Mysterious Universeより

 

 

現代の心理学における夢の一般的な役割は、短期記憶と長期記憶の統合だと考えられている。

 

しかしこの機能からは、将来起こりうる出来事を夢の中で見たり経験するという予知夢は説明できない。

 

モスブリッジ博士はノースウェスタン大学で過去15年間研究した結果、予知夢という現象が現実に存在し、さらに21世紀の社会とって重要なものになると結論づけた。

 

モスブリッジ博士とノースウェスタン大学の研究チームは、過去32年間に発表された26件の将来予測実験を分析し、人間の生理学で将来を予測することが可能かどうかを確かめた。

 

その結果は「イエス」だった。これらの実験結果をまとめると、将来の重要な出来事の前に人体が変化を経験することが明らかになった。

 

 

例えばある実験で、人々がストレスを受ける画像を見せられる前に、身体がどのように反応するかをテストした。

 

参加者は花のように「感情的に中立な写真」と、銃を向けた人が写っている「ストレスの多い写真」を、乱数発生器を使用してランダムに見せられた。

この実験によって、ランダムに選択された銃の写真を見る前に、参加者のストレス信号が活性化していることが発見された。

 

 

われわれの日々の経験では、過去に起こった出来事が未来の出来事を決定する唯一のものだと信じられている。

つまり原因は常にその結果に先行する。

 

しかし、「未来⇔過去」の因果関係が存在するのなら、将来の出来事が過去の出来事を引き起こす可能性もあると一部の専門家は主張する。

 

モスブリッジ博士は、将来の重要な出来事が過去に手を差し伸べ、人間の生理学と意識に影響を与える「引き寄せ」と呼ぶ現象を引き起こす可能性があると考えている。

 

これらの「引き寄せ」は、ほとんどの人にとって、脳が夜活動する時間、つまり 夢の形で起こるという。

 

予知夢は一般的に報告されているポピュラーな現象であり、調査によると15~30%の人々がそれらを経験している。

 

彼らの中で予測された出来事は、そのうちの約40%が夢を見た翌日に起こるそうだ。

 

モスブリッジ博士は、離婚中に彼女と息子が住むためのアパートを探していたときに経験したエピソードを、自身の予知夢として紹介している。

 

 

モスブリッジ博士がアパートを探していたとき、隣人のモーリーン氏が所有するアパートを借りるシーンを夢で見た。

夢の中でモーリーン氏は博士にペンキの色を選ばせていた。

 

博士はさっそく次の日、モーリーン氏に賃貸アパートに空きがあるか尋ねた。   

博士の予測どおり、彼女の賃貸アパートには空きがあった。しかもを改装中のため、すぐに賃貸契約を交わせば部屋の色を選ぶことができたのだ。

 

モスブリッジ博士はさらに、この能力は他のスキルと同じように練習によってより強くすることができると信じている。

予知能力を持つ人々はやがて、大事件から日常的な出来事までの未来の出来事を予測するキャリア「予知能力経済」として受け入れられるだろうと語っている。

 

今はまだ十分にデータが蓄積されていないので水晶を覗き込む占いと大差ないが、いずれデータがそろったとき、夢を分析することで未来のシミュレーションが可能になるかもしれない。

 

 

※以下は参考になりそうな、ジュリア・モスブリッジ博士が執筆した「arXiv」の論文。

 

●人間意識を拡大するためのエージェントとしてのヒューマノイドロボット

2017/9/22 arXivより

著者: Ben Goertzel, Julia Mossbridge, Eddie Monroe, David Hanson, Gino Yu

ヒューマノイドロボットが愛情と思いやりのある方法で人間と対話するためのソフトウェア開発を目的としたプロジェクトの研究。

 

●時間と無意識の心

2015/3/4 arxivより

著者: Julia Mossbridge

私たちが知覚する時間と意識的な覚醒経験と無意識的な経験の研究。

 

●私たちはこれがやってくるのを見た:D. Sam Schwarzkopf著

2015/1/13 arxivより

著者: Julia Mossbridge, Patrizio Tressoldi, Jessica Utts, John A. Ives, Dean Radin, Wayne B. Jonas

Schwarzkopf博士による予知的予測活動(PAA)の仮説に基づく共同研究論文。

 

●モスブリッジ博士とテレサチャンという作家が「予知能力」を開発するためのツールやテクニックを提供しているサイト

 

その書籍版「THE Premonition Code(予感コード)

  

※モスブリッジ博士のサイトや書籍の内容は自己責任でご判断ください。